最近読んだもの


ネタバレあります。


空の境界
 うーん。なんだろう。途中で止まったっきり全く読み進める気が起きん(笑 多分キャラ萌えできてないからだろうな。式の性別不詳属性があっさり第一話で解消されちゃったあたりで激萎え。それでも頑張って読み進めるが、今度はコクトーが鼻について鼻について仕様がない。
 文章は好みじゃないけど面白いですな。ダラダラうざったい中にキレがあって、その切れ味目当てにページをめくってる感じです。時々切る場所外されますけど、これは属性の違いとして諦めるしかないかw
 バトル展開までは頑張って攻略していこうと思います。


GOTH
 これは面白い。……と、最初に書いて思ったのだけど、私が面白いと感じるためには、読みやすい文章じゃないとダメみたい。如何に日本語能力が欠如しているか自覚させられてイヤンです。
 でも、この乙一さんという方の文章は、本当に読みやすくてきれいだと思います。きれいっつってもゴテゴテしてないです。清潔と言う意味のきれい。
 私は焼き魚も「美味いけど食うの面倒だから、実際の味以上に不味く感じる」たぐいの人間なので、内容を理解するために何度も文の上をいったりきたりしなくてすむのは快感です。普通に、読みたいという欲求の赴くがままに、読み進められる。んでもって、先を読みたくなる内容。面白いですね。
 あとは文句でもつけとこうかと思います。いや、どう面白いのかは実際読むのが一番だと思いますし、これを伝える文章力、私にゃありません。アマゾンのレビューでも見て置いてくださいな。
 ではイチャモンタイム。
 まず主人公。超好み。どのくらい好きかっていうと、夜道を歩いているところに後ろから殴りかかって昏倒させて、山奥に連れ込んでふんじばって、「どんな風に殺されたい?」ってリクエストしながら全然関係ない方法でぶっ殺し方してやりたいくらい好きです。すごく気に入ったキャラって殺意覚えるんですよね。その殺意がまったくもって通用しない人間ほど好きになるわけですが。
 次にヒロインの森野夜。微妙。ビジュアル、犯罪誘引フェロモン設定、口調、天然オチ、この辺りは割りと好きなんですけど、第4話の「記憶」がどーしよーもなく頂けない。何でしょうアレ。「僕」にあんな話しちゃったのを哀れめばいいんですかねぇ。きっとこの人は道化属性なんだろうなーとか思うんですけど、それにしたってあの設定は陳腐過ぎとしか……まだ最終話の「声」読んでないんですけど、読めば印象変わるのかな。変わってくれる事を切に願います。


 で、内容。現在「土」まで読み終えた時点での感想となります。一応ミステリ歌ってる作品なので、ネタバレ激烈注意。


「暗黒系」……これが一番面白い。「僕」と森野の関係の異常性とか、事件に対するスタンスとか。普通に格好良く感じられます。
リストカット事件」……そこそこ面白い。「僕」のブラックっぷりとかが。気に入ったフレーズは、「死体の手首。いや、被害者は死んでいないから、この手首は死んでないのか?」みたいな記述。
「犬」……この辺りから叙述トリックがウザくなってくる。ってか犬飼ってる側としては「ゼッテー犬が犯人なのアリエネー」とか思ってたら本当にそうだし。あと「僕」の干渉も気に食わない。三話目にして破られるルールなんて、大したものじゃないですよね。大層な事言っといてこの程度か、と幻滅。まー、充分あの行動は異常な人間のする事ですけど。
「記憶」……('A`) 何この超☆展開wwwwちょwwww笑い死ぬってwwww ってか、入れ替わりバレバレ過ぎですからwwwww  あ、でも「僕」と森野の紐を選ぶ動機はイカしてますね。
「土」……いい加減「犯人やら被害者やらが別人でした」だけが謎のキモなのはどうにかならないものか。流石に五話目になってくると「さーて誰がニセモノかなー」とかいう穿った読み方になっちゃうんですが。あと、犯人。途中までは良かったが、何で別人殺したくらいでそこまで落ち込むんだwwwwwそれがきっかけで主人公にばれる事にはなったけど、そんな後悔するよーな事じゃないだろwwww あと、懺悔セリフが主人公を際立たせるために無理やりいわされたよーにしか見えなくて萎え。え? 被害者とその恋人? 何その舞台装置。


 残す所一話の時点での、結論。
 ラスト一話が叙述トリックで「**が誰々だった!」ってオチだったら、これはキャラ萌えラノベに決定。
 ってか、謎を解く事にまったくカタルシスを感じないのは、少なくともミステリじゃないわな。悪い意味じゃなくてね。