ネーミングの謎。

 雛見沢関係のネーミングに気を取られて、なんとなく見過ごしてました。
 輿宮。これもかなり意味アリげな名称です。


 まず輿、これはみこしの事ですね。屋形を上に載せる道具です。輿屋という言葉がありまして、これは祭具を閉まっておく部屋の事をあらわします。この祭というのは葬儀の事で、「葬儀屋」って意味もあるそうです。意味深ですね。園崎パパが親族会議に平気で顔を出しているあたり、私はもともと園崎パパは分家の人なんじゃないかなーと睨んでいますが、この分家というのが昔から汚れ仕事係だったとかね。
 あとは、宮っていうのは普通に「尊い人の居る場所」です。輿の宮だから、神様がいたのかもね。


 オヤシロさまですけど、これは公式BBSである方が仰っていた「親代」説が非情に興味深いです。辞書にありますが、親代わりになる人の事を親代(おやしろ)と言います。オヤシロ=親代説は、雛見沢の昔話に出てくるオヤシロ様が、住処を無くした鬼たちの親代わりになったんだという説です。


 さて、ここから先はレナの言っている事もまじるので胡散臭いのですけど、オヤシロ様について言われている事を検証してみます。


「村を出たら祟る」
「村に来るよそ者を祟る」
「謝ったら許してくれる」
「嘘をついたらダメ」
「ごめんなさいと言いつづけてストーキング」
「祟りはオヤシロさまのお怒り」
「鬼隠しへの神託を出す」
「綿流されると鎮まる」
「祭具殿に入ると祟る」
「いや、そんな怖くないよ」


 何このバラバラ具合(;´Д`)
 まーでも、祟りに関しては「人間の解釈が間違った」ってことでどうとでも取れるんですよ。神格って時の権力者に良いように扱われるものでしょうし。でもレナの言う「謝らないと許してくれない」「ストーキングして謝り続ける」がワケわかめです。正反対じゃないのと。
 これに関しては「オヤシロ様が謝っているのは、祟られてる側が謝らなきゃいけないことで、嫌がらせ」って考えるとしっくり来るんですけど。そういう思い込みから来る発想ってことでね。


 で、ここで思い出しました。
 57年綿流し前日の詩音と悟史のやり取り。
 「お互いに謝っては、こっちこそごめんを繰り返しつづけた」と言うような描写があります。
 おお、謝って欲しいのに謝られるってワケわかんねーなーと思ってたら、身近な例があったじゃないですか。


 ここで新説。


 「オヤシロ様は二人いました」説。


 片方は親代様。鬼ヶ淵沼から出てきた鬼達と人間を仲良くさせた人です。
 古手家のご先祖様でしょうかね。
 外国人と村民を仲良くさせたという方が一般的でしょうが、
 私は「追い出されてきた病人」を親代わりになって治療していた人だと思います。
 親代さまは親代わりなので、
 「嘘ついちゃダメよ!」=嘘だッ!!
 「悪いことしたらきちんと謝りなさい!」=謝ったから許してくれた!!
 「治るまで表に出ちゃダメよ!!」=雛見沢から出ると祟る
 「うつるといけないから入ってきてもダメ!!」=雛見沢に入ってくると祟る
 「破ったらお仕置きするからね!」=オヤシロ様は祟るだぁよ
 と、鬼ヶ淵村の人たちをしつけるわけです。
 名前が雛見沢に変わったのも、雛を見守る沢と考えればそれっぽいですね。


 片方はお社様。あの地域に元々いた、よくありげな氏神です。
 炭酸ガス云々の祟り云々はこっちが源流。宮司の家の名は竜宮家とでもしときますか。
 このオヤシロ様と混ざった結果、ワケワカメオヤシロ様が出来上がるわけです。
 お社様を信仰していた側としては、ヨソ者のオヤシロ様が崇められるのは面白くなかったと思います。

 そこで鬼ヶ淵村の人間を鬼と蔑み、向こうのオヤシロ様を鬼の総大将の様に、色んな悪い噂をでっち上げたのです。綿流し関係のとか、きっとそうですね。もともと綿流しは「治療行為」だったんじゃないかな?


 さてさて、作中で似たような事が語られましたよね。
 根強い「炭酸ガス=土地神=お社様」を信仰しつづける者たちがいると仮定して、
 彼らはどこを根城にしているのでしょう。
 そう、輿宮ではないでしょうか?
 もともとお社様は輿の宮にいたのですっ


 以上、妄想でした。